いま、もっとも楽しみにしている漫画の一つ。
「
ヴィンランド・サガ」。
アフタヌーン連載で、雑誌のほうはまったく押さえていないため、単行本新刊の発売が楽しみでなりません。
で、今日本屋さんをぶらついていたら、最新7巻が出てたので、買い。買い。
・・・・・・。
読み読み。
・・・・・・。
・・・・・・。
私の戦士としての血が掻き立てられてゆく。
ぬほほー。(戦士の雄叫び)
7巻では、長かった戦も小休止で、
別れと、再会の二つが際立った内容となっております。
が、連載雑誌がアフタヌーンと、名前は知ってるけど、中身は知らないよう。って方がほとんどのため(私もそうですが)、「
ヴィンランド・サガ」自体の巷での知名度はイマイチ。
というわけで、
ヴィンランド・サガってなんじゃー。っていう方に、及ばずながら、私がご紹介させていただき候。
・物語今から大体1000年前くらいの、北欧・英国圏でのお話。
1000年前だから西暦も1000年くらい。分かりやすいね。
ちなみにそのころの日本はというと、いい国つくろー鎌倉幕府の前だから、平安時代。
おじゃる丸の時代ですね。ほっほっほ。
主人公のトルフィンは、訳あって父の敵の傭兵隊長・アシェラッドの元で、日夜、戦場を駆け回る。
戦場での、褒美は父の敵討ちである、決闘申し込み権。
戦場では、幾多の功績を挙げるトルフィンも、アシェラッドとの戦士としての格から、足元にも及ばない。
そして、そのアシェラッドも、かつて、トルフィンの父であるトールズには全く及ばなかった。
伝説の戦士だった父と、その息子。
父譲りの、類まれなる戦闘センスを持ちながらも、その果てしない戦士としての差。
それは、
「本当の強さ」を見つけ出した父と、
「復讐のための強さ」を求める子の差。
父は、自分の子を戦士にはしたくなかった。
戦士にはならずとも、「本当の強さ」を得ることが出来ると、分かっていたから。
だが、その想いを理解する前に、父はヴァルハラへと旅立った。
早すぎた、父の死。
何かを学ぶためには、幼すぎた子。父を目の前で殺された少年の眼には、
血に染まる父の影しか残らなかった。
壊れていく、少年の心。
だが、「本当の強さ」は、そこで途絶えなかった。
最期まで、トールズの「強さ」に圧倒された、仇敵・アシェラッドは、その力の根源に、強烈な違和感を感じた。
その力は、彼にあって、自分には無い。
言葉では表せない、そのもどかしさを抱えながら、トールズの子・トルフィンを自分の傍に置き、成長を見つめる。
本来なら、見捨てるはずのトルフィンを、そうしなかったのは、ただの気まぐれか、それとも、トールズへの敬意か。定かではない。
だが、少年が成長するにつれ、その父とは全く違う強さの方向に突き進むことに、偉大だった父から何も学んでいなかった少年に、激しい苛立ちをアシェラッドは感じていく。
ってのが、序盤の流れ。
かなり、文字数が多くなってきて、読みにくいと思いますので、ここからはちょっぴりテンポアップ。
その後、デーン人のイングランド遠征に参加したアシェラッドやトルフィンは、デーン国王子クヌートと、後の運命を大きく変える出会いをする。
初めは、
臆病で、無気力だったクヌートは、ある出来事を境に、自らの運命を、自らで切り開いていくようになる。
そして、そのクヌートの道に、トルフィンたちも供をすることとなる。
その道の先に、幼きころのトルフィンが夢見た、豊かで誰もが幸せに暮らすことの出来る大地
「ヴィンランド」があるのか。
以上。
いきなり、テンポアップしすぎましたかね・・・。
まぁ、いいか。。。
さてさて、この作品。
かの有名なヴァイキングがテーマとなっております。
でも、ヴァイキングって名前は知っているけど、海賊との違いがわかんない。という方がほとんどだと思います。(もちろん私も)
しかし、ご安心を。
この作品を読めばあなたもヴァイキング博士。
ヴァイキングの大元である
デーン人やノルマン人の生活や、性格が、幸村誠先生によって緻密すぎるほどに描写されています。
それはもう、楽しいお酒の宴会から、思わず目を背けたくなる非情な世界まで、様々。
人物メインの展開ながら、戦闘シーンも迫力満点で、当時の戦争の仕方も丸分かり。
戦闘機は無い。銃もない。
だが、
彼らには、剣がある。弓がある。魂がある。
闘って死ぬことが最上とされる、北欧世界。
生きて戦争。死んで戦争。
ラグナロクのそのときまで、彼らは闘うことを求め続ける。
そんな、熱き男たちの世界で、己の道を突き進もうとする少年たちの物語。
それが、「
ヴィンランド・サガ」です。
余談ですが、私は北欧神話では、スルトが一番好きです。
敵役ですけどね。
最終戦争まで、じっと炎の国で
めらめら燃えていて、開戦と同時に、神々を殲滅。
最終戦争が終わるのは、彼が燃え尽きるとき。
厨設定なんて言わせないです。
だって、それが神話なんだもの。